私たちは地球に存在しています。地球も宇宙の一部ですから、「宇宙の原理」が適用されますが、もう一つ地球独自の原理が適用されます。
【地球の原理】
第一原理 相互性・・・相補い合う
第二原理 独自性
第三原理 二面性
第四原理 自由意志・・・人間の特性として自由意志が与えられている
第一原理 相互性
相補い合うということです。この世の中に存在するもので一つとして同じものはないわけであり、お互いに違うからこそ、相補い生かし合って全体を成り立たせているという原理です。
たとえば男性は女性と違い、それがお互いに補い合うからこそ人類は生存し続けるわけです。また動物と植物も相補っている。つまり動物は炭酸ガスを吐き出し酸素を吸って生きていますし、植物は炭酸ガスを吸って酸素を出すわけで、お互いに助け合っているわけです。
世の中ではよく違うことから批判し合うということがありますが、違いこそが相互に助け合うということになります。これを心の中でしっかり認識するなら、人間として違うものに感謝するということ、つまり違うものによって我々は生かされているという感謝の気持ちがわいてきます。そして自分も違うものを生かしている、つまり違うものに奉仕するのだという誇りと喜びが感じられてきます。
第二原理 独自性
一つ一つが大事な存在であるということは、他と違うから大事なのであって、たとえば他の人と同じになろうと思う必要はないのです。つまり他人も大事ですし、また自分の存在も価値があり大事なわけです。言い換えますと、他と違う自分に満足しなければならない、即ち自分のおかれている立場とか、自分の特質に満足する「足るを知る」ということが大事だと思います。
第三原理 二面性
すべてのものは一面だけではなく二面性があるということです。どんなことでもすべてが満足させられるということはありません。必ず両面がある筈です。問題は、それをどう生かして使うかということ、つまりプラスの面とマイナスの面にも使えるものをどう使うか、即ち如何に相手を喜ばせるように使うかということが、地球上の人類にとっては、非常に大事なことではないかと思います。ですから、どんなものにも絶対のものはないと言えますから、人間には謙虚さが大切になってまいりますし、また相手の違いについてその必要さを認識し、さらに思いやりを持つ気持ちが大切なことがわかってきます。
第四原理 自由意思
人間の特性として自由意思が与えられているということです。
私たちは何が正しいのか、何が全人類にとって良いことになるのかということを自分で判断する力を持つことが必要です。人に聞いて判断するのではなくて自分自身の直感力で判断するべきです。そのために正しいものを求める求道心といいますか、悟りへの努力をすることが大切かと思います。
人間が、自分自身で判断して、真理にそった、自然に調和した生き方ができるのは、自由意思が与えられているからです。
(以上奈良毅先生講話集より一部引用)